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景観・まちづくり新聞
トップ  >  景観・まちづくり新聞  >  Vol.11(2011/11)  >  大辺路の姫祭り=加寿地蔵世話人会の活動

大辺路の姫祭り=加寿地蔵世話人会の活動


 

湯川温泉から那智勝浦町の中心部に向かう山越えの熊野古道大辺路ルートに大きな掘割があります。ここが駿田峠(するだとうげ)で、山側の石段を少し登ったところに祠があり、「加寿地蔵(かすじぞう)」と呼ばれています。その昔、熊野詣の途中で亡くなった三姉妹の長女、歌子姫を祀った地蔵尊と伝えられています。また「粕地蔵」とも書かれ、かつては酒粕を備える風習もあったといわれています。ここは下半身の病、婦人病などに特に霊験があると信じられ、今も女性の参拝者が絶えません。従来は毎年10月24日に関係者だけでひっそりと地蔵の法要が営まれてきましたが、2年前、加寿地蔵世話人会が現代表の中田勝康さんに引き継がれてから、ここを広く知ってもらいたいとの思いから、約20人の会員たちの手で、さまざまなイベントが企画され、地域だけの行事にとどまらず、一大セレモニーへと発展しつつあります。
 年1回お経をあげる法要だけだった行事が、春と秋の2回になり、餅まきが加わり、さらには平安時代の熊野詣の装いをした三姉妹に扮した女性たちも登場し、踊りや太鼓などの芸能も加わった「姫祭り」として新たに出発したのです。
 加寿地蔵の反対側の掘割の上の平地には、世話人会の手づくりで昔風の杉皮葺きの小屋が数軒建てられ、トイレなどに利用されていますが、ここが「姫祭り」の舞台となっています。法要のあと、この場所で創作太鼓の演奏や、よさこいソーラン踊りなどの上演が行われてきました。
 ここは自主制作映画のオープンセットとしても使われ、「熊野映画村」と名付けられています。昨年には『熊野伝説・加寿姫』という短編時代劇がつくられました。加寿地蔵の伝説をもとに、新たに脚本をつくり、キャストやスタッフもオール地元で、約40分の手づくり

映画が完成。各地で上映会が催され、DVDも販売されています。
 今年も10月24日に例祭が華やかに行われるはずでしたが、台風12号により那智勝浦町が大きな災害に見舞われたことに配慮して、粛々と犠牲者を追悼する法要のみ行うことになったそうです。世話人会としては、来年3月24日に予定されている春の例祭では、台風災害の義援金を募るチャリティフリーマーケットや地域の伝統芸能の上演などを行い、地域文化の振興に役立つイベントにしていきたいということです。
 伝統行事と現代風のイベントを融合させた、今後の展開が楽しみな催しです

(写真は加寿地蔵世話人会から、ご提供いただきました)

 

加寿地蔵法要

 加寿地蔵姫祭り

 

 

 加寿地蔵の祠

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