Vol.1、2、3については和歌山県県土整備部都市住宅局都市政策課サイトをご覧ください。
平安時代から熊野古道の宿場町として栄え、地形的に良港に恵まれて、みかんや醤油の輸送手段として海運業が発達しました。アジ・サバ・シラスなどが豊富な湯浅湾があり、漁業も盛んです。紀州藩の手厚い保護を受けて醤油作りが盛んになり、湯浅繁栄の基礎となりました。
湯浅町は平成13年に「湯浅町中心 市街地活性化基本計画」を策定。これを受けて湯浅町商工会がまちづくり機関TMO (Town Management Organization) として認定されました。平成14年から「身の丈に合った事業を、手づくりで確実に積み上げていく」を基本方針として事業を開始しました。8年経過した現在もこの活動は継続中で、和歌山県内では「最もうまくいったまちづくりは湯浅町」との評価を得ています。
小さい事業を1つひとつ積み上げ、20事業以上にもなると、「町が変わってきた!」ことが実感でき、町民の意識も変わってきました。
平成16年に、近畿地方整備局の「みなとまちづくり事業」に「湯浅広港」が選定されました。これにより、醤油積み出しふ頭「大仙堀」、 「弁財天堀の中波止」等の資源を活かす方策を検討。江戸時代の「大仙堀」の賑わいを表現した模型を作成、展示したところ、メディアに紹介され大きな反響を得、町民意識がさらに盛り上がりました。同年、熊野古道が世界遺産登録されたことも追い風となりました。町内を古道が通る湯浅町には、立石道標と2か所の王子跡があり、入込観光客は30万人を超えるまでになりました。
5年のまちづくり活動の結果、町並み保存の条例を制定出来、平成18年12月に国から念願の「重要伝統的建造物群保存地区」の選定を受けました。その効果で、平成19年には、「ゆあさ行灯アート展」や「第1回全国醤油サミット」を開催、茶屋、土産物店、ギャラリーなどが町並みに集積し始めました。改築する古民家も増え、平成20年には観光客は40万人近くになりました。 この年には、それまでの成果と課題を踏まえ「湯浅町TMO活性化五カ年計画」を策定し、地方市町村で継続して新しい店が開店するしきい値と言われる入込観光客50万人を目標にまちづくりを進めているところです。
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